社員のための労働法
現在の雇用情勢は極めて厳しく、労働者にとって冬の時代が到来しました。企業も、経営をひきしめ、余剰人員についての配置換えや雇用の調整を実施しており今後も労働者への風当たりはますます強くなるでしょう。
好況のときは放任されていた労働問題も、これからは見過ごされず問題点が井一挙に噴き出してくるでしょう。 こういう時こそ、労働者、使用者たる企業ともに、労働法について正確な知識を持つ必要があります。
本書は、日頃から起こりうる労働問題について、労働者の立場に立って、アドバイスをする手法で平易に記述してみました。もちろん、この本1冊で起こりうるすべての問題を網羅できているわけではありませんが、それなりに参考となりえると確信しています。 また、労働問題は、常に労使双方のバランスで成り立っていますが、労働者の立場から記述されている本書は、使用者たる企業からみれば「他山の石」として、自戒する契機になりうるものといえるでしょう。その意味でも、労使双方に本書が利用されることを希望してやみません。
書誌情報
発行年月日 | 1994/02 |
著者 | 外井浩志 |
出版社 | 税務研究会出版局 |