平成18年4月より義務化!Q&A 65歳雇用延長の法律実務
高年齢者雇用安定法が改正され、いよいよ65歳定年に向けて、平成18年4月1日から企業は雇用確保措置に取り組まなければならないことになった。この改正は、高齢化社会、労働力の減少化に向けて企業が本格的に取り組まなくてはならない重要な問題を多く抱えている。特に問題意識もなく、形式的に法改正部分のみの対応であれば容易であろうが、今後の高齢化社会、労働力の減少化に対して長期的展望から積極的に取り組もうというのであれば、労働契約形態の見直し、労働条件・福利厚生の再構成などやらなければならない問題は山積しているといってよい。ところが残念なことではあるが、一部の企業を除いてこの観点から積極的に取り組んでいる企業は極めて少ない。
本書は、税務研究会発行の月刊スタッフアドバイザー2005年10月号の特集に掲載した原稿を若干新しい観点を加えてふくらませたものである。そして、その特集に加えて、改正法の対応の方法のみならず、労働法的な観点及び労務管理の観点から、起こりうる問題について検討してみた。私自身検討していくうちに、一見単純に見える雇用確保措置も決して単純ではなく、法的、労務管理的にはなかなか難しい問題があり、企業が対応するには十分な準備と検討が必要な問題が多いことに気づかされた。おそらく、多くの企業はそのようなことに気づかず、法改正に対し安直な対応をしようとしているかもしれないが、それでは到底不十分な事態もあり得ると考えられる。その意味で、本書は、高年齢者雇用安定法についての対応ができていない企業に是非読んで頂きたい。
なお、活用しやすいように、就業規則例、労使協定例、誓約書例なども考えてみたので参考にして頂きたい。
書誌情報
発行年月日 | 2005/12/26 |
著者 | 外井浩志 |